減価償却

減価償却ってなに? 〜マンションと木造戸建ての資産価値を考える〜

 

不動産の世界でよく耳にする「減価償却」。 ざっくり言えば「時間が経つと建物の価値が少しずつ減っていくこと」を会計上で表す仕組みです。 家は時間が経てば劣化するし、最新の設備もいずれ古くなる。 その“価値の減り方”を数値にしたのが減価償却なんですね。

 

計算式の基本 減価償却のシンプルな式は、 毎年の償却費 =(取得価格 − 残存価額) ÷ 耐用年数 といった形です。 残存価額はほぼゼロと考えられるので、 「建物の価格 ÷ 耐用年数」で毎年少しずつ価値が減るイメージ。

 

マンションと木造戸建ての違い

マンション(鉄筋コンクリート造) 耐用年数:47年(住宅用の場合) → 長く使えるぶん、毎年の減り方はゆるやか。 → 築20年でも資産価値がそれなりに残りやすい。

木造戸建て 耐用年数:22年(住宅用の場合) → 減価償却のスピードが速い。 → 築20年を超えると帳簿上は価値ゼロに近づいてしまう。 ただし、ここで誤解しやすいのが「帳簿上の価値=実際の資産価値」ではない、という点。

 

注意点 減価償却はあくまで「会計や税務上のルール」。 実際の市場では、 立地 メンテナンス状況 周辺環境や人気度 などによって、帳簿上ゼロでも取引価格がしっかり付くこともあります。 特に戸建ては「建物が古い=土地の価値で評価される」ケースが多いですね。

 

資産価値の観点から

マンションは耐用年数が長い分、「建物の価値」が資産の中でしっかり残る。

木造戸建ては減価償却が早く、資産評価の中心は「土地」に寄っていく。

つまり、将来の売却を考えるなら、 「建物の価値で勝負するマンション」か、 「土地のポテンシャルで勝負する戸建て」か、 という視点が大事になってくるんです。

 

まとめ 減価償却は一見すると数字だけの世界に思えますが、 資産価値をどう捉えるかのヒントにもなります。 マンションか戸建てか。 数字の上での価値の減り方を知っておくだけでも、 購入や売却の判断がちょっと冷静にできるようになるはずです。

 

2025年09月05日